名牝系

【名牝系】ローザネイ|薔薇一族はPOGで一時代を築いた人気血統

今回は元祖名牝系の「薔薇一族」について記事にまとめたいと思います。

薔薇一族は名牝「ローザネイ」から始まります。その仔に活躍馬が多数輩出され、薔薇一族ともてはやされPOGでは人気を博しました。

その活躍はローザネイの孫の世代にまでつながり、ついにローズキングダムが2009年の朝日杯FS(G1)を勝った事で一族悲願のG1制覇を成し遂げます。

それにいたるまでの惜しくもG1に届きそうで届かない軌跡がとても印象的なのです。悲劇の馬も…

ローザネイ(牝)

フランスから繁殖牝馬として輸入された本馬は12頭の仔を生みます。そのうち8頭が勝ち上がります。

その8頭のうち3頭が重賞ウィナーという優秀な繁殖成績ですね。

重賞勝ちが以下の3頭です。

  • ロゼカラー(牝)93年産
  • ロサード(牡)96年産
  • ヴィータローザ(牡)00年産

初年度からロゼカラーが活躍し、さらにその下のロサードも活躍、そしてロゼカラーの仔も活躍し、なんといってもこの血筋の産駒たちは全員が薔薇にちなんだ名前がついていた事から薔薇一族としてPOG界隈ではもてはやされるようになります。

gejigejiの入っていたPOGサークルにも薔薇一族大好きな人がいましたね~。

ロゼカラー(牝)

  • 父:Shirlay Heights
  • 主な勝ち鞍:デイリー杯2歳S(G2)
生年月日 1993年2月15日  調教師 橋口弘次郎(栗東)
戦績 8戦2勝  生産者 社台ファーム
本賞金 4439.7万  馬主 社台レースホース
総賞金 1億941.9万  産地 早来町

199年のデイリー杯3歳S(G2)では、前の壁をうまくかわして見事差し切り勝ち!

鞍上はあの懐かしの藤田伸二騎手です。彼はTwitterや暴露本などで大活躍してますね。

あちこちで社台の運動会とか福永ジョッキーを強烈にこき下ろすのとかけっこうオモロイですよね。

 

  • 藤田伸二の暴露本:騎手の一分 競馬界の真実
    • 騎手界・競馬界に言いたい放題の珠玉の作品!1時間くらいでサクッと読み終わります

ロゼカラーはその後シンザン記念(G3)を2着し、牝馬クラシック戦線ではオークス(G1)は4着、秋華賞(G1)3着と大健闘でした。

96年のオークス1着はエアグルーヴ!直線入ってからのエアグルーヴの手ごたえは凄いですね。ロゼカラーもよく粘り込みました。

この年の秋華賞の勝ち馬はファビラスラフイン!

ファビラスラフインは次走のジャパンカップでシングスピールの2着と健闘しましたね。当時、3歳牝馬でJC挑戦はなかなかの型破りでした。

話を戻して、ロゼカラーはその後エリザベス女王杯(G1)13着を最後に引退し、繁殖入り。

子供たちの活躍はまた後述します。

ロサード(牡)

  • 父:サンデーサイレンス
  • 主な勝ち鞍:オールカマー(G2)、新潟3歳S(G3)、京阪杯(G3)、小倉記念(G3)、小倉記念(G3)
生年月日 1996年4月22日  調教師 橋口弘次郎(栗東)
戦績 46戦6勝  生産者 ノーザンファーム
本賞金 2億3412.9万  馬主 社台レースホース
総賞金 4億3383.6万  産地 早来町

重賞5勝の実力馬でもG1は掲示板に載った事がないんです。

98年、デビュー2戦目の新潟3歳S(G3)で重賞初制覇。

その後もコンスタントに重賞戦線を走り続けて最後の重賞制覇が03年7歳時の小倉記念(鞍上:武幸四郎)。

長いこと頑張って活躍したんですね。

種牡馬入りしましたが、産駒としてはクラウンロゼが13年フェアリーステークス(G3)を勝ったくらいで目立った成績を残せず種牡馬を引退しました。

クラウンロゼは牝馬ですので、その産駒から活躍馬が出てくるのか、注目していきたいと思います。

ヴィータローザ(牡)

  • 父:サンデーサイレンス
  • 一口馬主募集価格:200万円
  • 回収率:420%
  • 主な勝ち鞍:セントライト記念(G2)、中山金杯(G3)、ラジオたんぱ賞(G3)、
生年月日 2000年4月9日  調教師 橋口弘次郎(栗東)
戦績 51戦6勝  生産者 ノーザンファーム
本賞金 1億7552.9万  馬主 サンデーレーシング
総賞金 3億3604.1万  産地 早来町

さすが兄弟が活躍しただけあってサンデーで募集価格が200万円です。

2002年の新馬デビューから5戦連続で3着と、ポンポンと勝った兄たちにくらべるとけっこうかかりましたね。

それでも8歳までコンスタントに重賞戦線で活躍し、最終的には一口賞金が840万円、回収率は実に400%を超えています。

一口馬主孝行息子ですね。こんな馬を指名してみたいものです。一口200万円は怖いけど…

初重賞勝利がラジオたんぱ賞(G3)で、秋初戦のセントライト記念(G2)を何とか勝ちクラシック戦線に滑り込んだものの、菊花賞(G1)は7着。

引退後は種牡馬入りできませんでした。

ローズバド

  • 父:サンデーサイレンス
  • 母:ロゼカラー
  • 一口馬主募集価格:85万円
  • 回収率:973.7%
  • 主な勝ち鞍:フィリーズレビュー(G2)、マーメイドステークス(B3)
生年月日 1998年4月29日  調教師 橋口弘次郎(栗東)
戦績 26戦3勝  生産者 ノーザンファーム
本賞金 1億73.8万  馬主 社台レースホース
総賞金 3億3104.9万  産地 早来町

ついにローザネイの孫の世代に突入です。といってもヴィータローザ叔父さんよりは先に生まれてるんですけどね。

この馬は本当に惜しかったですよね!G1制覇まであと一歩の2着が3回(オークス、秋華賞、エリザベス女王杯)でした。

01年のオークスはレディパステルの2着。

直線で抜け出た時は横山典さんも勝ったと思ったでしょうね~。

続く牝馬クラシック最終戦の秋華賞はテイエムオーシャンの2着。

 

最後のコーナーでうまく内を突いて抜けて来たんですけどね、、テイエムオーシャンがさらに差し返すという。テイエムオーシャン強し…

そのまま続戦してエリザベス女王杯で古馬との対決。

惜しい!鼻差の2着…3着はティコティコタック(鞍上武幸四郎)。

その後、古馬になってマーメイドステークス(G3)を勝つものの、ついにG1には手が届きませんでした。

本馬の息子、ローズキングダムが一族の悲願を果たすのはまだだいぶ先です。

ローゼンクロイツ(牡)

  • 父:サンデーサイレンス
  • 母:ロゼカラー(薔薇一族)
  • 一口馬主募集価格:150万円
  • 回収率:492.2%
  • 主な勝ち鞍:金鯱賞(G2)、中京記念(G3)、毎日杯(G3)
生年月日 2002年4月6日  調教師 橋口弘次郎(栗東)
戦績 22戦5勝  生産者 ノーザンファーム
本賞金 1億7235.9万  馬主 サンデーレーシング
総賞金 2億9576万  産地 早来町

この馬は同期にディープインパクトです。陣営はクラシックで絶望したでしょう。そのディープインパクトとはクラシック全戦で対決しています。05年の菊花賞は3着です。

ディープが1周目3コーナーの入口から行きたがってるのがかわいらしいですね。ゴール版過ぎて2週目に入ってもまだ手綱を引っ張ってる武豊騎手が印象的です。

向こう場面でやっと折り合ってからは強すぎるの一言です。ローゼンクロイツも上手に競馬して3着に頑張ってます。

古馬になってもコンスタントに重賞掲示板に載る事を重ね、07年には金鯱賞(G2)と中京記念(G3)を制し充実の年を終えます。

そして2008年に悲劇は起こりました。レース中の故障で予後不良となりこの世を去っていきました。

ターフで故障し脚の痛みに暴れ狂うローゼンクロイツ。*かわいそ過ぎるので苦手な方は見ない方が良いです。

鞍を外し、ローゼンクロイツの顔をなで頭を垂れる藤岡祐介騎手。何かを話しかけたのでしょうか。それとも患部を見て助からない事が分かり、お祈りでもしたのでしょうか。

脚を引きずりながらも最後は馬運車に乗り込んで行く姿に涙が出てしまいました。

薔薇一族にはこういった悲劇も刻まれていたのです。競馬に故障は付き物ですが、こうやって映像で見ると本当に辛いですね。けっこう凹みます。

ローズキングダム

  • 父:キングカメハメハ
  • 母:ローズバド(薔薇一族、その母:ロゼカラー)
  • 一口馬主募集価格:200万円
  • 回収率:868.3%
  • 主な勝ち鞍:ジャパンカップ(G1)、朝日杯FS(G1)、京都大賞典(G2)、神戸新聞杯(G2)
生年月日 2007年5月10日  調教師 橋口弘次郎(栗東)
戦績 26戦6勝  生産者 ノーザンファーム
本賞金 4億7808.4万  馬主 サンデーレーシング
総賞金 6億9466.8万  産地 安平町

ついに一族の悲願であるG1制覇を成し遂げる事ができました。この馬が朝日杯を勝った時は本当にPOGは盛り上がってましたね。

 

小牧騎手の無難な手綱さばきで快勝!実況も「一族悲願のG1制覇」 と言ってますね。かなり注目されていた血族だとあらためて実感させられます。

これはクラシックも制覇できるか!?って期待も高まりましたが、この馬の同期にはヴィクトワールピサ、ヒルノダムール、ビートブラックやエイシンフラッシュなどの強豪がそろっていました。

結果、皐月賞(G1)はヴィクトワールピサの4着、ダービー(G1)はエイシンフラッシュの2着、菊花賞(G1)は伏兵ビッグウィークの1着と善戦止まりでした。

そんなローズキングダムに再びG1制覇をする時がやってくるのは菊花賞を終えて続戦して挑んだ初の古馬との対決ジャパンカップ(G1)でした。

これは本当に後味の悪いレースになりました。

最後の直線での外国人騎手スミヨンとギュイヨンの「ヨンヨンコンビ」が騎乗するブエナビスタとヴィクトワールピサの2頭から斜行の被害に。

いやー危ない。スミヨン騎手の終始右ムチはヤバいですね。ド派手にウィニングランをしたけれどもしっかりと降着です。

それにしても2頭に挟まれて進路を失って急ブレーキしたのにそこからまた懸命に追う武豊とそれに応えてヴィクトワールピサを差して2着で入線するローズキングダムには脱帽です。

そこはかなり評価して欲しいと武さんが武豊TVで語っていました。

あきらめていたら2着止まりの可能性もあったわけですからね

まとめ

最近はおとなしい薔薇一族ですが、牝馬も多いのでまたどこかで活力が大爆発する時がくるかも知れません。まだまだ要注目です。

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